イタリアの米:研究、イノベーション、伝統から生まれたリゾットの伝説
豊富な品種からリゾット文化まで、イタリアの米は、世界的に認められた研究、品質、食の伝統という豊かな遺産を物語っています。

イタリアは、世界的にも象徴的な料理を生み出し、ユネスコの無形文化遺産にも認定されている比類ない食文化を誇る国のひとつです。メイド・イン・イタリーの料理の伝説は、プロの経験だけでなく、独自の特徴を持つ原材料からも生まれています。
イタリア産の米はまさにその一例。小さな穀物でありながら、さまざまな料理に適した特徴を備えています。サラダ、デザート、揚げ物はもちろん、研究、イノベーション、品質の象徴として世界中で羨望の的となり模倣されているリゾットまで、さまざまな料理に使われています。
イタリアの米の品種:一粒ごとにある、それぞれの役割
多くの人が考えているのとは異なり、リゾットに適した品種だけが存在するわけではありません。実際、イタリア産の米の真の強みは、特定の用途を目的として生み出され、選ばれてきた多様な品種にあります。在来種は数多くあり、すべて異なる特性を持っていますが、2017年8月4日の法令第131号により、4つの大分類が設けられました。
まずは、他の品種よりも短く幅の広い粒が特徴の丸粒米です。その官能特性により、スープやティンバッロ(型に詰めたオーブン焼き)、デザートに適しています。次に中粒米です。最大6mmの大きさで、スープや煮込み、スップリ(ライスコロッケ)、ティンバッロ、付け合わせに適しています。さらに長粒米Bタイプは、最も長く細いタイプで、前菜やサラダ、ティンバッロ、ワンプレート料理に適しています。最後の分類は長粒米Aタイプで、イタリアの食文化におけるまさに象徴的な存在です。

リゾット用の米:違いを生む品質
事実、この4分類の米のうち、Ente Nazionale Risi(イタリア米協会)が定義する長粒米Aタイプは、その特性により世界で知られ、高く評価されるようになりました。このグループに属する品種は、真のアイコンであるイタリア風リゾットの主役です。長粒米Aタイプに属する品種には、粒の長さが6mm超、かつ長さと幅の比が2超3未満であるという特徴があります。
これらの数値に加えて、優れた官能特性も備わっているため、特定の工業地区を擁する各地域の食文化において、紛れもない主役となっています。長粒米Aタイプの主な特徴は、ソースをしっかり絡める能力です。調理時に放出されるデンプンにより、煮汁に独特のクリーミーさが生まれるのです。この魔法は、タンパク質の構造と、調理中に形状を失わない粒の能力が微妙なバランスを保つことで生まれます。
カルナローリ:危機から生まれたイノベーション
イタリアの米の品種が豊富であることは偶然ではありません。それは、研究とイノベーションを通じたメイド・イン・イタリーの食の伝統の証左です。イタリアのリゾット米で最も有名な品種は、アルボリオ、バルド、カルナローリの3種類で、カルナローリは「米の王様」として認められています。これは重要な称号であり、エミリアーノ・カルナローリという農家の直感によって生まれたものです。彼は、単に米の新種を作っただけでなく、真のメイド・イン・イタリーの象徴を生み出すことに貢献したのです。
カルナローリ米の歴史は特別で、1940年代のイタリアの稲田から始まります。当時、いもち病の危機に見舞われたイタリア。収穫量を大きく減少させていた菌が稲作に深刻な影響を与えたため、イタリアはイノベーションを通じて対策を講じることにしました。当時Ente Nazionale Risi(イタリア米協会)で政府任命委員を務めていたエミリアーノ・カルナローリの実験を通じて生まれたのがこの品種。その名は彼に敬意を表して付けられたものです。

リゾットの前に、米の粒を選ぶ
当時、カルナローリ氏は、稲作を救える耐性のある米の品種を見つけるよう任されたチームを率いていました。その研究から生まれたのがまさにカルナローリ米。2種類のイタリア産の米の交配により、畑から食卓へと届けられました。他品種との主な違いは、一般的な品種とは粒の長さが異なることです。
しかし、カルナローリ米の物語は、単に品種の誕生以上のものを物語っています。農業における観察、研究、そして食文化を結びつけることで、品質を生み出すイタリアならではの方法を示しているのです。イノベーションによって正確な特性の特定が可能になり、伝統によってそれらが共有された知識へと発展。さらに、Ente Nazionale Risi(イタリア米協会)による種子の純系保存を通して守られています。
リゾット、それは世界に語りかけるイタリアの言葉
こうしてカルナローリは、稲田から食卓まで、メイド・イン・イタリーの象徴となりました。それは評判だけに基づいた逸品なのではなく、専門知識と選別、そして原材料を活かす能力が結集して生まれた賜物なのです。プロセッコやその他のDOC製品と同様に、リゾットにおいてもこの遺産は形を成しています。それは、イタリアのものづくりの力が、いかにして「研究」を国境を越えて認められる「食のアイデンティティ」へと変えていくかを体現しています。OpportunItalyは、イタリアの農産食品分野におけるものづくりの力を体現する事業者や企業をつなぎ、その価値を広く伝えることをサポートしています。貴社の品質を伝え、世界中の新しいパートナーと出会うために、ぜひプログラムにご参加ください。
出典:
Ente Nazionale Risi(イタリア米協会)
まとめ
カルナローリは、もともと1939年に稲作家エットレ・デ・ヴェッキが、ヴィアローネ種とレンチーノ種から始めた交配と選抜のプロセスから生まれました。
この実験は、米粒の食感、調理中の形状維持、調味料を吸収して風味を高める能力を1種類の米に集約することを目的としていました。
その後、稲田での試験を重ねた結果、1945年にリゾットに特に適した品種が誕生。独自の特性を維持しながら、他の食材とよく絡み合うことができるのが特徴です。
Ente Nazionale Risi(イタリア米協会)による種子の純系保存は、選抜を通して得られた特性の伝承に貢献しています。
カルナローリ米は、農業研究と食の伝統を融合させ、原材料に関する専門知識を、国境を越えて認知される「メイド・イン・イタリー」の品質へと変えるイタリアのノウハウを体現しています。
よくある質問